2015年7月31日金曜日

ロス・ミラグロス農園と (ニカラグア 3日目後半)

コーヒー
様々な要素でその品質は変化します。
生豆、保管方法、焙煎、鮮度、抽出。などなど

スペシャルティコーヒーが広まり、量よりも品質重視のコーヒーを扱うお店がたくさん出てきました。
しかし、昔ながらの喫茶店や自家焙煎店もまだまだたくさんありますね。

現在、スペシャルティの流れでは「浅煎り」のコーヒー豆を扱うお店が多いように感じます。
ローストによる苦味の部分を完全に排除して仕上げる考え方。
「素材そのものの味を楽しむことができる」、とよく解説されていますね。

学生だった頃、時々お邪魔していた昔ながらの自家焙煎店。
そこはイタリアンほどに真っ黒に焙煎してネルドリップで提供するスタイルのお店でした。
苦味は強烈ですが、甘さも感じます。店主さんが、
「今の人たちは、舌ではなく、頭でコーヒーを飲んでいる。」と言っていたのを時々思い出します。

また別のお店、都内で、そこもイタリアンほどのローストでネルドリップで提供されています。
そしてとてつもなく濃い! 思っていたよりも数倍濃かったので鼻血がでるかと思いました。
でも最後までチビチビと、温度の変化やミルク・砂糖を入れての変化を楽しみつつ頂きました。

私は、苦すぎなければ深煎りも、酸っぱすぎなければ浅煎りも好きなんです。
ただ、その中間のシティローストあたりがやはり一番好きかなぁと感じます。
カフェテナンゴも平均はシティロースト、2ハゼは入ります。

なんとなく深煎りよりも浅煎りの方が緊張せず飲めるのかなと感じます。
しかし、これは本当になんとなくです。液体の濃度のせいもあります。
緊張する良さもまたあります。

この焙煎度合いは品質というよりも好みの話ですね。美味しいと感じるか、好きと感じるか。

さて品質の話ですが、スペシャルティもコマーシャルも、深煎りも浅煎りも、ブレンドもシングルオリジンも全て共通して言えることは、
私は、焙煎後の鮮度の落ちたコーヒーはとりあえず許せません。
ハンドドリップの場合お湯をかけて膨らまない豆、飲んだ時に不快な酸化臭のする豆です。
恐らくコーヒー全体の中では鮮度が落ちてしまっている豆の方が圧倒的に多いでしょう。
大量生産、大量消費の豆に関しては幾分仕方ない部分もあるでしょう。
しかし、これは大きな課題であり、改善すべき問題だと私は思っております。
これではまるで工業製品です。

鮮度の落ちたコーヒーはまずその不快な風味から気分まで暗くなります。
そして実際にハワイの農園で働いた経験から、生産者が汗水たらして育てたコーヒーがこのような最後を迎えることはただただとても悲しいのです。






はい。出張報告とは関係のない内容でした。

ここからが出張報告です。
ニカラグア3日目。

エスコンディーダ農園から次の目的地は、ついに
ロス・ミラグロス農園
カフェテナンゴが2014年ロスファヴォリートスオークションでカツアイ種を落札しました。
日本では当店にしかない豆です。

■ロス・ミラグロス農園
http://www.cafetenango.jp/shopdetail/000000000348/040/Y/page1/recommend/


【ロス・ミラグロス農園】

ここは高いところで標高1400mほど。
品種はカツーラ種カツアイ種ブルボン種ジャバニカ種など

【管理人さんついていき登っていく】

農園内をひたすら歩き一番標高の高い場所を目指します。


ひたすら登ります。

【川に落ちないように木を渡る】

「これは、試されている」と感じるほど
思っていたよりハードな山道でした。

【頂上から】

着きました! ここが一番標高の高い地点!

この農園はとても空気が澄んでおり、とにかく綺麗!
空気が澄んでいる感じ、写真からもわかると思います。
丸太を渡った川も水が透明で綺麗でした。
コーヒーもきちんと整列しています。

ロス・ミラグロス農園カツアイ種の透明度が高く、高貴な感じがとても納得できます。

【来た道を戻りエレアンとDr.が待つ場所へ】

ここは個人的にとてもお気に入りの農園です。
また是非とも訪れたいです。


さて農園をあとにし、ドン・エステバン隣のミエリッシュ家の自宅にてランチをいただきます。
トラディショナルなニカラグアン料理をいただき、おまけにマンゴー3種の食べ比べまでさせていただきました。
甘味の強いもの、酸味のきいたもの、大変面白かったです。甘くて美味しすぎます。


さて、事務所のあるマタガルパへ再び戻り、エレアンが予約してくれたホテルにてお別れ。
また翌日もお世話になります。

マタガルパ

レオンに比べて標高も高いのでわりと涼しい気候でした。
とても気持ちがいい!
店主とホテルを出て散策します。

【マタガルパの道】

【コーヒー博物館】

コーヒー博物館を発見!
入場料とかはとくに必要なく出入り自由。

コーヒーや、ニカラグア、ニカラグアのコーヒーのことがスペイン語または英語で学べます。
読んでいる時間はなかったので次へ。

店主が
「マタガルパにホームステイしていた家があるんだ」と。

【記念撮影】

親切で楽しい方々で、初対面の私もあたたかく迎えてくれました。
コーヒーもいただいてしまいました。ごちそうさまです。ありがとうございました。


暗くなってきました。

歩いていると新しそうなカフェを発見。

【Mr. COFFEE】

ミスターコーヒーというカフェでした。オシャレでエスプレッソ系ドリンクがメインです。
ラテをいただきました。

店主は「前はこんなオシャレな店なかったよ」
と言っておりました。
生産国でも消費に変化がみられるようですね。

さてさて最後に夜ごはん。
この日も屋台で済ませました。


【屋台ホットドッグ】

ホテルで食べてこの日はフィニッシュです。

とてつもなく内容の濃い日でした。
この日の朝はまだレオンにいました。
信じられないです。

軽く洗濯をして、「疲れたー」と就寝。

次の日もミエリッシュ家の農園を見てまわります。
それではまた来週!

masa

2015年7月24日金曜日

Fincas Mierisch (ニカラグア3日目)

夏の暑さ

自然環境にはナチュラルに対応していきたいのですが、
ちょっと暑ければ、エアコンをポチっとしてしまう弱さが情けないです。
暑さはまだいいのですが、汗が問題です。
私、大量に発汗します。

今回の出張で中米、それからインドとハワイへは行ったことがあるのですが、
日本の夏の暑さが一番厳しく感じます。
湿気のせいでしょうか。

子供の頃から夏といえばチューペットでした。
冷凍庫に入っていて「一日多くても2本(ポキッと折った半分を1本)まで」というルール。
4人兄弟なので、長いの2本を折って丁度割り切れる数です。
上の兄弟の外出時間が長い時は冷凍庫に半分の1本が残ります。
こっそり食べて、親に怒られていました。

問題があったため2009年で生産は中止されたそうですが、他メーカーの類似品がたくさんあります。それらもごめんなさい「チューペット」と呼んでしまいます。



さて、出張報告です。
レオンをついに離れます。
同じ宿で同じ朝食をいただき、

Fincas Mierischのチェペさんが迎えに来て下さいました。

チェペさんの運転でミエリッシュ家のドライミル【ドン・エステバン】へ。
レオンから北東へ走っていきます。途中収獲を終えたピーナッツ畑を通り過ぎつつ。
セバコとマタガルパを結ぶ道路沿いにコーヒーのドライミルがたくさん集中しています。
ドンエステバンもそこに。




【ドン・エステバン内】

到着してすぐに、サンプルローストやカッピングをしているラボへ向かいます。

【欠点豆の数をチェック】

左のホセさんとは去年のSCAJでもお会いしていました。
忘れていましたが、その時の写真を見せたら思い出していただけました!



【ロスファボリートスオークション】

ここでエレアンさんと合流し、共にマタガルパへ向かいます。
マタガルパの事務所にてDr.ミエリッシュ氏とも合流。

「バモス!」

いよいよミエリッシュ家の農園です。


最初に訪れたのはヒノテガのサン・ホセ農園

標高は1250-1400m
品種はパカマラ、カツーラ、カツアイ、ジャバニカ、など様々。
今年のオークションではこの農園、イエローパカマラが出品されていましたね。
品種別で植えられており、ボードに品種名が書いてあります。



シェードツリーにヒマラヤ農園でも見たイゲラが使われておりました。
(ヒマラヤ農園の記事:http://cafetenango-staff.blogspot.jp/2015/06/4.html


そしてサンホセ農園、なんと最後の開花のピークでした!!


【ジャスミンのような香りが漂う】

真っ白です!!  
すごく神秘的で綺麗でした。
窓を開けて走っていたら、車の中でも花の香りを強く感じます。

店主が「誰かが芳香剤を撒いたような」と言っておりましたが、本当にそんな感じですよ。



コーヒーの花は長くても3日で枯れてしまいます。

今回の出張ではコーヒーの花はいくつかの農園で見れたのですが、
ここの開花が一番でした。感動致しました。
本当に運が良かったです。





【記念撮影 左:Dr. ミエリッシュ  右:エレアン・ミエリッシュ 】

こんな景色見れるとは思っていませんでした、感謝致します。


サン・ホセ農園を一通り見た後、
ラウリーナの植えてある場所を見せていただきました。

【ラウリーナ】

ブルボン・ポワントゥです。
そのすぐそば、エスコンディーダ農園の入口あたりまで行き売店でコーラをいただく、

その後ついに、ロス・ミラグロス農園へ向かいます。

【Finca Los Milagros】

また来週そこから報告致します。
とにかくこの日はとても濃く、内容盛りだくさんです。
今回はここまでとさせていただきます。



。。。。。。。

チューペットなのですが、地域により呼び方が異なるようですね。

・チューペット
・氷アイス
・ポッキンアイス
・チューチュー
・シャーベット
・ぽっきん
・貧乏アイス

などなど
皆さんはどう呼んでいますか?

masa






2015年7月17日金曜日

レオンを歩く (ニカラグア2日目)

東京は、ジメーとしています。
ジメジメです。
自宅のエアコンをつけました。

去年の夏。一人暮らしを始めて最初の夏です。
ある月、エアコンの使い過ぎで電気代がいつもの2倍ほどになってしまいました、

請求書を見た時

「まじか。」

と声に出して言いました。
次の月からそのようなことはなかったのですが、それはなかなかトラウマ級の思い出です。
友達に話すと「寝るときはタイマーかけたほうがいい」と当たり前の素晴らしい助言を頂きました。

どちらにしても使い過ぎには注意しましょう。


ニカラグア二日目の報告です。
この日は朝起きてまずニコ生を放送しました。
この宿からの放送でした。ソファに蚊がすごくて席を移動したり、
店主が「半袖は厳しい」と着替えるため退席する場面もあったりしつつ、
簡単にエルサルバドルの報告を生放送でお届けしました。

その後、宿にて朝食をとります。


【ガジョピント、トルティージャ、目玉焼き、それからカフェコンレチェ】

ガジョピント。
豆ご飯です。日本のお赤飯と少し似ています。

エルサルバドルではフリホーレスは単体で出てくるのが主流でしたが、
ニカラグア、コスタリカではフリホーレスと米を炒めたこのガジョピントがよく食べられています。
米が出てきますので、トルティージャの出番が少なくなってきます。
同じ中米ですが、少しずつ食も違うのです。面白いですね。

食後はメルカドへ行ってみることに。
市場です。

【レオンのメルカド】

なんでも手に入ります。

【ニスペロ(手前)とグアナバナ(奥)】

【黄色いのはカララ】

ニスペロは見た目ジャガイモですが、日本の柿のようなフルーツでした。

カララはとてもすっぱい、でもさわやかなフルーツ。

特にカララはコーヒーのフレーバーに出てきます。香味表現に使えますよ。

【マモン】

まだ青いのでとても渋かった気がします。
赤くなると甘くなるとのこと。


他にもチーズや肉や魚介類、なんでもワイルドに売っている市場でした。
これらのフルーツ、宿に持って帰り店主と共に試食会を開きました。

ついでに
ジューススタンドでミックスジュースを買い、近くでケシージョが売っていたのでおやつに購入。

【フルーツミックスジュースとケシージョ】

【ケシージョを作るところ(スマホでは恐らく再生できません)】

ケシージョはトルティージャに玉ねぎ、クリーム、チーズが入っている軽食。
クリーミーで美味しいです!

【ニカラグアの有名コーヒーチェーン】

カサデルカフェです。
スーパーにもここのコーヒー豆が売っていたりします。

メニューや雰囲気は日本のコーヒーチェーンと似た感じでございます。


【カテドラルのある広場にライオンの像。】

【広場にあるカフェでカプチーノ】

店主が言うには、中米のカプチーノは大体このように提供されるそうです。
ホットですが、グラスに入っていて、層になっています。



道を歩いていると、店主があるものを見つけて「懐かしいなー」と。

【ハンバーガー屋台】

ハンバーガーの屋台です。かっこいいですよね。
ここに住んでいた時、よく食べていたそうです。

【夜ごはんに食べました】

大きい!! しかし美味しい!


さて暗くなってきました。
宿に帰ろうとしたところ、また別の屋台が出ていました。


この屋台、働いている女性4~5人。
仕事のレベルがすごすぎました。
料理の準備とお会計と営業トークをチームワークよく速くこなしています。
ものすごい熱でした。
かっこよかった。


ああ、美味しそう。
ハンバーガーでお腹いっぱいだが、なんかチキンくらい食べたいな。

チキンともう1品くらい頼んで、きたのがこれ


ガジョピントとキャベツ?はデフォルトなのかつけられたのかわかりませんが、

山盛りです。
必死に食べました。

美味しい!!苦しい!!


夜は涼しくて気持ちがいいレオン。


また来たい。
いや来るだろう。
そう思いながら宿へ戻るのでした。


次の日はいよいよマタガルパへ。ミエリッシュ家の農園やラボを訪れます。

昨年のミエリッシュ家のオークションで落札したロス・ミラグロス農園へも行きました。
サン・ホセ農園ではコーヒーの開花もみることができました。

またそこからの報告を来週金曜に更新致します。

masa

2015年7月10日金曜日

コーヒーから離れて。(ニカラグア初日の報告と )

今年3月11日にジャクソン・ブラウンのライブに行ってから頭の中では彼の曲のどれかが流れている状態。
ニコ生のオープニングとエンディングに使っている曲も実はそうです。
特にしっくりきているわけではないのですが、他に曲が思い浮かばないのでそうしてます。
一応ニコニコの許諾楽曲でした!

大学生の頃、父親の使わなくなったレコードをあさってる時、リンダ・ロンシュタットのレコードの一曲目に彼が作詞作曲したRock me on the waterがありました。
そこで初めて知りました。

【Rock Me on the Water / Linda Ronstadt】

Oh people, look around youで始まる歌詞になぜだかとても感動したのを覚えています。
そして今年ライブに行けたわけです。

都内、少し前に、ジャクソンブラウンを好きなマスターがやっているカフェをみつけました。
オープンマイクイベントもやっていたり。ウエストコーストにフォークソング。また近いうち伺いたいです。


個人的なお話でした。


雨ばかりですね。
今日から晴れるのでしょうか。
台風も来ていたり。スッキリしません。
しかし、雨上がりの綺麗な空気は大好きです。
特に夜中まで雨が降って早朝に止むパターン。
家を出たら空気が澄んでいる、あの感じです。
これからの季節はそれよりも暑さの方が目立ってしまうかもしれませんが。。。
体調には気をつけましょう。いっぱい汗かいて水をたくさん飲みましょう。


さて、
エルサルバドルの報告が終わり、ようやくニカラグアです。
いつの間にやら、店主のブログに追い越されていました。
(店主のブロマガ: http://ch.nicovideo.jp/cafetenango/blomaga/


バスで国境を越えてホンジュラス、入国審査です。

パスポートを渡して、バス車内で警官が犬と不審物を探しに来ました。
乗客一人一人の手持ち荷物を調べるのですが、その調べ方がなんとも。。。コミカル!
犬をバッグに無理矢理押し付けて「ほら、ここカバンあるだろ、怪しいだろ、吠えろ!」
そんな風に見えました。
犬はまったくカバンに興味を持っておらず、「はやく帰りたい。」と見えました。


ホンジュラス入国後3時間後くらいにニカラグアへ入国。

ニカラグアのお菓子ロスキージャスを店主が購入し、いただきました。

【ロスキージャス】

思っていたよりも素朴な味。でも美味しい。茶色い部分が甘くて良い。

少しバスで走って休憩所。
昼食に弁当を買います。

【お弁当。米、チキン、トルティージャ、アボカド】

バス車内で食べます。
見た目シンプルですが、美味しい。全てが美味しい。
思い出すだけで、今すぐ食べたいです。
アグアカテ~~


15:45頃、首都マナグアに到着です。
ここは暑い!中米出張で一番暑かった場所な気がします。
標高も低いです。

タクシーでバス乗り場まで移動して、バスでレオンという街を目指します。

レオンという街。
特にコーヒーとは関係がありません。
店主栢沼がスペイン語学校に通っていた場所であり、お気に入りの街。




【レオンの街並み】

綺麗な街です。外国人も多く歩いています。
スペイン語学校だけでなく、大学もたくさんあります。
歴史あるカテドラルも立派に建っている、とても整った街です。

【ルベン・ダリオの像】

ニカラグアの詩人ルベンダリオ。世界的に有名です。
ごめんなさい。まだ読んだことはありません。
必ず読みましょう。

レオンにはルベン・ダリオの住んでいた家や博物館があります。
今回は間に合わず行くことができませんでした。
像もこれだけでなくいくつかありました。

【前に座席がついた自転車タイプのトゥクトゥク 「カポネラ」 】

このタイプ。初めて見ました。
面白い形ですね。モーターサイクルのバージョンもあります。
でもこれ少し怖い気もします。
前に突っ込まれたら逃げられませんよね。。。


さて、
バスでレオンについてからは、タクシーで店主が泊ったことのある宿へ。

宿でご飯を食べます。
【食後にスイカジュース】

お酒はやめておき、ジュースにしました。
かっこいい宿で、外国人も多く、英語も飛び交っています。

部屋に戻り、洗濯をし、就寝。
主に移動の日でしたが、無事ニカラグアにたどり着けました。

ニカラグアはミエリッシュ家の農園を見ることが任務です。
予定を会わせる必要があったため、次の日はフリーDAY。
市場へ行ったりカフェへ行ったり、レオンを歩きまわります。

またそこから来週報告致します。

masa